FROST Survival Simulator、通称FROSTです。生き残ることがテーマのオーバーホールModです。
バランス調整の考え方
Horizonが拠点構築に重きを置いたオーバーホールであるのにたいし、FROSTは生き残ることに重点を置いています。
Horizonは拠点を繁栄させるためのジャンク、生産レシピを大量に追加し、拠点を中心として各地に遠征して物資をかき集めるプレイになります。この作業をスムーズに行えるようにするために、カーゴボットなる輸送装置が用意されています。クエストもそのまま残りますので、緩和措置として拠点間のファストトラベル手段も用意されています。
一方、FROSTは拠点を完全に捨てて、生き残るためだけに各地を放浪し続けるようなプレイになります。そのためのバランス調整がなされています。所持重量が極端に少なかったり、クエストがほぼ廃止されているのはそういった理由のためと思われます。ですので、従来の考え方は捨ててFROST流の遊び方を考えて環境を構築していく方が、このModをより楽しめるのではないかと思います。
武器は使い捨て
所持重量が極端に少ないため、ジャンク、武器、防具、回復アイテムをまとめて持ち歩くことができません。
武器はよくても2つまで、弾が切れたら武器は投げ捨てます。場合によっては弾すらも捨てる必要があります。
防具をすべての部位に着込むと多少は固くなりますので即死対策にはなりますが、数発撃たれたら死ぬことに変わりはなく、火炎瓶などの属性ダメージには意味がないようです。防具の最大の問題は重量なので、基本的には服のみになると思います。
拠点はないものと考える
Horizonを散々やり込んだ後にFROSTを始めたので、最初は拠点を中心に活動するプレイになってしまいました。これでは生き残るという感覚が薄れます。
拠点間の移動を考えてファストトラベル手段や共有ストレージを用意してみました。すると所持重量の少なさが面倒な足かせにしか思えなくなり、一気にバランスが崩壊し、モチベーションが保てなくなってしまいました。やることがバニラやHorizonと同じになるからです。
FROSTでは拠点の存在は考えない方が良さそうです。拠点がなければ作業台は各地に置かれている野良作業台を活用する必要があります。
このゲームはジャンクの解体前と解体後で重量のバランスが取られておらず、なぜか解体すると重量が増えるというおかしなこともあります。Horizonはこのあたりに手を入れて改善していますが、FROSTはノータッチのようなので調整した方がいいかもしれません。
サバイバル感を出すためのキャンプ
居住地が安全地帯である保証はなく、ファストトラベルでひとっ飛びという訳にも行きませんので、移動先で寝床を確保する必要があります。キャンプはサバイバル感を出すのにうってつけです。
キャンプModもいくつかありますが、ケミステーションでキャンプ道具を作ったら何度でも使いわませたり、ノーリスクでキャンプができるものしか見つからなかったので、ジャンクを消費してキャンプを設営するModを作りました。
放射能やフェラル・グールによるRAD、人を殺すことによるSAN値、これらを回復させるために酒や薬を多用することになります。ただでさえ喉が渇きやすいので、水の確保が重要になってきます。その割にはコンロの数が少ないと感じたので、キャンプにはコンロの機能も付けました。これでどこにいても汚水を煮沸させることができます。
UIについて
FallUI
FallUIはDEF_UIと互換性があるので、以下の設定ファイルを確認の上、アイテム名にタグを付けていけばいいです。
interface\DEF_CONF\DEF_INV_TAGS.xml
FIS
自動モードで概ねタグがついてくれますので、アイテム名にタグをつける必要はありません。
とはいえ一部のアイテムはつくタグがおかしいので、タグを付与するFO4Edit用スクリプトを作成しました。これを各プラグインに実行すればタグが付きます。アイテム名が英語でないと一部は処理されません。
FO4 - Sort - Add tags for FROST.pas
Simplified Sorting
Simplified SortingはDEF_UIとDEF_UI Iconlibs Rescaled and FixedをマージしてDEF_INV_TAGS.xmlを調整したModのようです。
オリジナルのDEF_UIやHorizonに内包されているDEF_UIからの移行は、interfaceフォルダ以下をまるごとコピーして、DEF_INV_TAGS.xmlだけをSimplified Sortingのものに戻せばいいようです。
Pip-boyやターミナルのフォントが綺麗になってしまうのを戻す
Modによって追加されるiniファイルで、以下に該当する行をコメントアウトします。
[Display] ;fPipboyScreenEmitIntensityPA=1 ;fPipboyScreenDiffuseIntensityPA=0 [Pipboy] ;bPipboyDisableFX=1
CTD対策
ファー・ハーバーへ行く途中でフリーズ
RemoveAllItems関数を使っているところがあるので、環境次第では確定でフリーズします。
FROST Tweaks - oldで修正しています。
Torch絡みのCTD
Buffout 4のクラッシュログを見るとPCloudFlames、NiParticleSystem、PCloudFlames-Emitter、NiNodeというキーワードが。メッシュですね。
FROSTで追加されるTorch(たいまつ)を装備したNPCがClassic Holstered Weapons Systemで表示されると落ちるみたいです。
NexusのBUGSに報告と解決策がありますね。
Classic Holstered Weapons Systemの設定ファイルで拒否リストに入れるといいようです。
[ExcludedForms] ExcludedWeaponFormId_zzzM150TALTorchWeapon=FROST.esp|FA4
それかNPCを対象外にするのが手っ取り早いです。
IsHolsterVisibleOnNPCs=0
セル移動直後の即死対策
エリア移動後の動けるようになる前からすでに撃たれていて死ぬという理不尽な展開の対策です。FROSTに限った話ではないのですが、一発で死ぬことの多いFROSTではより顕著になります。
方法はいくつかあると思いますが、単純にプレイヤーを無敵にして対策しました。
; あらかじめどこかでRegisterしておく RegisterForRemoteEvent(PlayerRef, "OnCellLoad") ; セル移動直後はしばらく無敵にする Event ObjectReference.OnCellLoad(ObjectReference akObjectRef) PlayerRef.SetGhost(true) Utility.Wait(5.0) PlayerRef.SetGhost(false) EndEvent
このOnCellLoadイベントは画面がまだ黒い時点から発火するので、5秒でも短いくらいです。死んでロードしなおしても毎回発火してくれました。
武器を追加する
お手軽なのは、武器ModのプラグインをFROST用に書き換えてしまう方法です。これならパッチの分だけプラグインが増えていくということもありません。
まずは余分なレコードをすべて削除します。Cell、Worldspaceはユニーク武器を置いたりしているので、安全に削除できます。それからレシピも検査して、チート用レシピは削除した方がいいでしょう。
武器のスペックですが、同等のバニラ武器にたいするFROSTの変更をそのまま移すのが楽です。少なくともベースダメージ値とNPCが弾薬を消費するフラグは調整する必要があるでしょう。
Leveled Listへの追加ですが、たいていの武器Modはスクリプトで追加しているようです。そのままでも使えますが、レベル下限があったりプレイヤーのインベントリに突っ込んでくるものもありますので、そのあたりも調整したほうがいいでしょう。
不具合
ニューゲーム後のスタート地点を選ぶエリアでは、セルの設定なのかスクリーンエフェクトの影響なのかわかりませんが、ENBのプリセット次第では真っ白になって何も見えなくなってしまいます。
一時的にENBをオフにしてしのぎます。
Frost Official Updates (Redux)
現在も継続して開発が行われています。
このModはFROSTの遊び方を、拠点を使うか使わないかで大きく2つに分けています。
拠点を使わないと決めた場合は、WondererのPerkを取得することでシステム的に拠点が実質使用不可になり、代わりに所持重量が増えたりどこでもクラフトを可能にするキットが使えるようになったりと、放浪プレイが有利になる機能が解禁されます。
拠点を使う場合はWondererのPerkは取得できませんが、Fallout 4の本来の遊び方ができます。最初は拠点のクラフトレシピが制限されており、さらに入植者がいないので栽培ができませんが、各地に存在する設計図を集めることでクラフトレシピが開放されていき、装置を使った栽培もできるようになります。