Skyrimで体型をかえたい、という方はとても多いと思います。そこで、基本的なことをまとめてみます。
まとめ
名称 | 日本語の名称 | 意味、役割 | 代表的なMod |
Skeleton | スケルトン | 骨、骨格 | XPMSSE |
Mesh | メッシュ | 筋肉 | BodySlide |
Texture | テクスチャ | 肌、質感 | Fair Skin |
Physics | フィジック | 動力 | CBPC |
スケルトン (Skeleton)
骨格データです。人間でいうところの骨になります。動く部分になります。
現実世界では骨は動かず、筋肉が骨を動かします。Skyrimの世界では骨そのものが動きます。骨のないところは動きません。
バニラのスケルトンは最低限のものなので胸やお尻には骨がありません。ですので動きません。これを胸やお尻、お腹、他にもたくさん骨を追加して豪華なものに置き換えるのがXPMSSEです。
ファイルでいうと以下のものなどが該当します。
data/meshes/actors/character/character assets/skeleton.nif
Enhanced Character EditはXPMSSEを含んでいるので、ECEを使うのであればXPMSSEは要りません。
現在のSkyrimではバニラのスケルトンを使う理由が何もありませんので、とりあえずXPMSSEを入れておけば大丈夫です。
メッシュ (Mesh)
形状データです。人間でいうと筋肉や脂肪になります。見た目を決めます。
現実世界では筋肉が動いて骨を動かし、脂肪は蓄えられた養分です。Skyrimの世界では筋肉も脂肪も動きません。まず骨が動き、骨にくっついている筋肉が引きずられて動きます。
あらかじめ作られた出来合いのものもありますが、いまはBodySlideというツールで作るのが常識となっています。
ファイルでいうと以下のものなどが該当します。
data/meshes/actors/character/character assets/femalebody_1.nif
主流はCBBEとUNPの2つです。
テクスチャ (Texture)
表面の模様のデータです。人間でいうと肌です。Modはたくさんあります。メッシュとセットなので、メッシュに合わせて選びます。
ファイルでいうと以下のものなどが該当します。
data/textures/actors/character/female/femalebody_1.dds
質感もテクスチャで決まります。筋肉質な感じとか、肌がツヤツヤ光っているとか、こういった表現はテクスチャの色で行います。
テクスチャはメッシュとセットになっていて、自分が選んだメッシュに対応しているものを合わせて選ぶ必要があります。CBBEを選んだらCBBE用テクスチャを、UNPを選んだらUNP用テクスチャを使うことになります。
色々とありますが正解というものはなくて好みの問題なので、自分の気に入ったものを使えばよいです。
動力 (Physics)
物を動かす仕組みです。SkyrimはHavokという物理演算エンジンを積んでいて、物が物理の法則に従って動くようになっています。なんでも動くわけではなく、物理演算エンジンに対応させておかないと動きません。胸やお尻に物理法則を適用させるのが動力になります。
アニメーションと物理法則の違いですが、アニメーションはスケルトンを動かす仕組みです。例えるなら操り人形です。スケルトンが操られて予め決められた動き方をします。操られていない胸やスカートの部分は物理法則によって揺れたりヒラヒラしたりします。
色々あって特に初心者は混乱すると思うので、簡単にまとめます。
名前 | 対応ゲーム | 解説 |
---|---|---|
CBPC | Skyrim SE | CBBEの胸と尻はこれでとりあえず揺れます。とにかく導入が簡単で負荷も低く、まずはこれでお試しです。デメリットとして、胸と尻などの身体限定なので、髪や防具は無理です。 |
HDT-SMP | Skyrim SE | SMPという動力のSkyrim SE版です。CBPCに比べると負荷が高いのですが、髪や防具にも対応しています。 |
HDT-PE | Skyrim LE | PEという動力です。Skyrim LEでは事実上の標準となっており、こいつで何でも揺れます。問題はHDT-SMPとの互換性が全くないことです。HDT-PEのSkyrim SE版はなく、HDT-PE対応の装備をSkyrim SEでそのまま使う方法はないので諦めてください。職人が頑張ってHDT-SMP用に移植するしかないです。 |
HDT-SMP | Skyrim LE | Skyrim LEにもSMPはあります。ですが、Skyrim LEはHDT-PEのシェアが大きすぎて、イマイチ流行りませんでした。LE版SMPは開発途中のままで負荷も高くあまり評価は良くないようです。 |
装備と体型の関係について
現実世界では、まず人間が体型を作ります。身体を鍛えたり、ダイエットしたりして体型を作るわけです。そこに服を着ると、体型に応じて服の形がかわり、見た目が決まります。
Skyrimの世界では、首から下が装備によって入れ替わります。裸の上に防具を身に着けているわけではないのです。ですから、裸だと胸が大きいのに、鉄の鎧を着た途端に胸が小さくなる、などということが起こります。
そこで、胸を大きくしたいのであれば、胸が大きい裸体と、胸が大きい防具をひと通り用意しておく必要があります。これを簡単に行えるのがBodySlideというツールです。
身体の部分をリファレンス(素体)と言います。裸体はリファレンスのみで出来ているメッシュです。防具はリファレンスと装備の部分を合わせたメッシュになります。
よくありそうな質問
初心者によくありそうな疑問をまとめてみました。
体型はCBBEとUNPのどちらを選んだらいいの?
CBBEです。Skyrim SEはCBBEが主流になっています。装備ModのほとんどがCBBE用です。装備の選択肢が多いということは、それだけ長く楽しめるということです。
体型にCBBEを選んだらUNP用装備は使えないの?
いいえ、使えます。体型の違いによってかわるのは、リファレンス(素体)が違うということです。
まず、必要となるリファレンスのテクスチャ、つまり素肌の部分がかわります。CBBE体型なのにUNP用装備を着た時に真っ先に気が付くのが、腰の部分が欠けているようになってしまうのと、乳首の位置が上にずれてしまうことです。逆に言えば、腰と胸が露出していない装備は何の違和感もなく使えるということです。
次に、体型は胴、手、足がセットなので、異なる体型の組み合わせは繋ぎ目がずれてしまいます。例えば、胴はUNP用装備なのに、手が素手だからCBBE体型の手になっていると、手の繋ぎ目がずれます。これは、手にもUNP用防具を付ければ解決します。
「この装備Modは凄く気に入ったのだけれど、私の使っている体型と違うから使えない」という場合は、Outfit Studioでリファレンス(素体)を入れ替えれば解決します。詳しくは防具をCBBE 3BBB化してみよう - 応用編(UNPB防具)を参照してください。
私が使いたい装備はCBBEでもUNPでもない、〇〇という体型用なんだけど
〇〇には、例えばTouched by Dibella(TBD)が入ります。CBBE体型でもUNP体型でもない体型は、独自のテクスチャを必要とします。互換性がないのでそのままでは見た目がおかしくなるかもしれませんが、問題ない場合もあります。上の「CBBEを選んだらUNP用装備は使えないの?」とまったく同じです。
私が使っているのは〇〇体型でスレンダーな見た目だけど、□□体型のボンキュッボンな見た目に惹かれる
おそらく理解が間違っています。BodySlideでボンキュッボンのプリセットを用意して作ればいいだけです。プリセットはNexusにたくさんありますので、自分で一から作る必要はありません。良さそうなのをインストールしてさらに自分で微調整すれば問題ないでしょう。
体型Modとはメッシュとテクスチャのセットになります。スレンダーやボンキュッボンな見た目とはメッシュの形のことなので、形を変えればいいのです。
UNP、UNPB、UNPBO、UUNP、訳が分からないよ
たぶんこうです。
dimon99という方がUNPという体型を作りました。当時はBodySlideというものはまだなく、作者が(おそらく)Blenderという扱うのがとても難しいソフトウェアで時間をかけて作りました。ほとんどの利用者は用意されたものをそのまま使うしかありませんでした。それでもバニラの身体とくらべて格段に美しいので、大人気となりました。
スキルのある人たちがもっと胸を大きくしたいと考え、UNPを元にUNPBという派生版を作りました。やはりほとんどの利用者は用意されたものをそのまま使うしかありませんでした。スレンダーなUNPかグラマーなUNPBかという選択肢がうまれ、喜びました。
変態達の欲望はとどまることを知らず、さらに大きなUNPBO、揺れの機能を追加した版、もっとスポーティにした版など、様々な派生版が誕生しました。
やがてBodySlideというツールが登場し、体型を簡単にいじれるようになりました。BodySlide用のデータであるUUNPも登場しました。BodySlideでUUNPデータを使ってメッシュを作るのです。形は思うがままです。
こうしてUNPとその派生版であるUNPB、UNPBOは役目を終えました。
BodySlideのプリセットにはUNP、UNPB、UNPBOなど色々とあります。これはなんなのかというと、UUNPでかつてのUNP、UNPB、UNPBOの形を再現するためのものです。
つまり、BodySlideでUUNPのボディを選び、UNPBプリセットを適用すると、出来上がるメッシュの形は昔のUNPBと同じになるということです。
よくある間違い
腰の部分が欠けている、乳首の位置が明らかにおかしい
メッシュがCBBEなのにテクスチャがUNP用になっています。もしくはメッシュがUNPでテクスチャがCBBE用になっています。
メッシュにCBBEを選んだらテクスチャもCBBE用、メッシュにUNPを選んだらテクスチャもUNP用です。
メッシュの hogehoge_0.nif または hogehoge_1.nif を直接編集する
BodySlide and Outfit Studioの使い方を間違えています。
- Outfit StudioでProjectを作る
- BodySlideでProjectを選ぶ
- BodySlideでBuildするとhogehoge_0.nifとhogehoge_1.nifが自動的に作られる
BodySlide対応装備Modというのは上記の1が済んでいるということです。作者がOutfit StudioでProjectを作って配布物に同梱しているので、利用者はBodySlideでProjectを選んでBuildするだけなので簡単ですよ、ということです。
これを守らないと、Actorによって体型に違いが出たり、手首や足首に隙間ができたりします。
透明になる装備がある
上と同じです。BodySlideでProjectを選んでBuildしないとメッシュができません。メッシュがないとゲームの中で装備すると透明になります。
装備ModによってはBuild済みのものがあります。作者のプリセットでBuildしてあるだけなので、自分のプリセットと一致しなければ体型に違いが出ます。